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【2020年版】英語の新語・流行語・最新スラング10選

【2020年版】英語の新語・流行語・最新スラング10選

人々の生活に大きな変化をもたらした2020年。一言ではとても言い表せないほどたくさんの出来事があり、それと同じだけ新しい言葉が誕生しました。

日本では毎年恒例の新語・流行語大賞が発表され、年間大賞には「3密」が選出されました。トップ10には「アマビエ」「オンライン○○」「GoToキャンペーン」など、新型コロナウイルス関連の受賞語が目立ちます。

一方、海外では2020年、どのような新語・流行語が生まれたのでしょうか?

本記事では英語版流行語大賞とも言える Word of the Year に加え、今年流行った最新英語スラングも紹介していきます。

英語の新語・流行語大賞【2020年】

英語の流行語2020

毎年、英語の新語・流行語を決める Word of the Year(今年の単語)

辞書サイトなどの大手メディアによって、その年を象徴する言葉や流行った言葉、特に多く検索された英語表現などが選定されます。

2020年は一言では表すのが難しい激動の年になりましたが、その事実は Word of the Year にも色濃く反映されました。

さっそく実際に選ばれた言葉を見ていきましょう。

pandemic

「感染症の世界的な流行」を表す言葉 pandemic(パンデミック)。

複数のメディアが同じ単語を選ぶことは珍しいのですが、2020年は英語辞典『メリアム=ウェブスター』とオンライン辞書サイト『ディクショナリードットコム』はどちらも pandemic を選出しました。

『メリアム=ウェブスター』によると coronavirus や COVID-19 のような関連単語の検索数が徐々に減少する中、pandemic は2月以降常に高い検索数を維持してきたそうです。

また『ディクショナリードットコム』は、パンデミックによって多くの新しいボキャブラリーが誕生したとしています。

lockdown

イギリスの『コリンズ英語辞典』が2020年に選んだのは lockdown(ロックダウン)。

「人々の外出や移動が制限されること」を意味するこの英語表現について、コリンズは、世界中の人々を繋ぐ体験(unifying experience)であると述べています。

日本では他国のような厳しいロックダウン措置はありませんでしたが、自粛という形で全員が一丸となり感染症に立ち向かいました。

quarantine

『ケンブリッジ英英辞典』の Word of the Year は quarantine(クアランティン)。

病を持っている、もしくは持っているかもしれない人や動物への行動制限を行うことを意味する英語表現で、日本語では「隔離(期間)」という言葉に置き換えられて使われていますね。

『ケンブリッジ英英辞典』によると、アメリカでは quarantine は lockdown と同義で使われることが多くなってきているそうで、そのような定義を新しく追加したと言います。

オックスフォード英語辞典は異例の対応

『オックスフォード英語辞典』では2020年、特定の Word of the Year を選ばないという異例の対応となりました。

厳密には「選べなかった」と言うべきかもしれません。その理由として次のように述べています。

As our Word of the Year process started and this data was opened up, it quickly became apparent that 2020 is not a year that could neatly be accommodated in one single “word of the year”

「今年の単語を選定する作業を開始しデータを開いたときに、2020年はたった1つの単語で綺麗に説明できるような年ではないことは明らかでした」

代わりに『オックスフォード英語辞典』は新型コロナウイルス(COVID-19)に加え、政治や経済の不安定さ、社会運動、環境問題、新しい生活を支える新技術など、2020年を物語る主要なテーマと関連するボキャブラリーについて詳しくまとめたレポートを発表しました。

レポート全文はこちらからダウンロードできます。

最新英語スラング【2020年】

最新スラング
ここからは2020年に流行った最新の英語スラングを紹介します。

主要メディアが選んだ「今年の単語」は、すべて新型コロナウイルスに関連する単語という結果になりましたが、ネット上で頻繁に使われた新英語スラングも同様の傾向となっています。

外出自粛やロックダウンの影響で、家で過ごす時間が増えたことで生まれた新語も多く見られ、例年とはひと味もふた味も違うラインアップと言えるでしょう。

それではさっそく見ていきましょう。

the 'rona

シンプルに「コロナウイルス」のこと。

日本語でも「新型コロナウイルス」を省略して単に「コロナ」と言うのと同様に、英語でも corona と表現することは多いのですが、そこからさらに省略されたのが the 'rona です。

ちなみに海外では COVID-19 を省略した covid という言い方も一般的です。

Nobody was wearing a mask at the party and a lot of people got the 'rona.

「パーティーでは誰もマスクをしていなくて、多くの人がコロナに感染した」

doomscrolling

「ネガティブなニュースばかりを延々と見続けること」を英語で doomscrolling、または doomsurfing と言うようになりました。

2020年はおうち時間が増え、スマホやSNSに絶え間なく流れてくる悪いニュースばかりを読み続けてしまう人が増えているそう。

doom は「破滅」や「悪い運命」のような意味があります。scroll はスマホの画面を動かす「スクロール」、surf は「ネットサーフィン」の surf です。

I've been doomscrolling all day since the lockdown began. I can't stop.

「ロックダウンが始まってからずっとスマホで悪いニュースばかり見ている。やめられないんだ」

quarantini

quarantine(隔離)と martini(マティーニ)を合わせてできた造語のこちらは「隔離やロックダウン中に飲むカクテル」を意味する英語表現。

日本でもオンライン飲み会がトレンドとなりましたが、自作のカクテルを飲んでいたならそれも立派な quarantini と言えるでしょう。

Do you want to have a quarantini with me over Zoom?

「『Zoom』で一緒におうちカクテルを飲まない?」

maskhole

mask(マスク)と asshole(嫌な奴)を合わせた造語で「マスクをつけることを拒む人」の意味で使われます。

ass は「尻」、hole は「穴」なので直訳の意味はわかると思いますが、asshole は英語スラングでは「嫌な奴」「クソ野郎」のようなニュアンスです。

Don't be a maskhole for no reason.

「理由もなくマスクをしない人にはならないで」

covidiot

maskhole と似たニュアンスを持つ言葉で、covid と idiot(馬鹿者)を合わせてできた造語。

「コロナ禍で健康アドバイスを無視する人、日用品の買い占めをする人」を意味する英語表現です。

maskhole はマスクをしない人に限定されていますが、こちらはより広範な意味で使われます。

He's a covidiot, he won't wash his hands because he thinks the virus doesn't exist.

「彼は感染防止対策を軽視するんだ。ウイルスが存在しないと言って手を洗おうとしない」

zumping

ウェブ会議ツール『Zoom』と、スラングで「振る」という意味を持つ dump を組み合わせてできた造語。

その意味は文字通り「『Zoom』で振られること」となります。

ロックダウンで直接会えないカップルが増えたことで誕生した、この時代特有の英語表現ですね。

I had heard that zumping is a thing, but I never thought I would be the one being dumped.

「『Zoom』で振られるのが流行っていると聞いたことはあったけど、まさか自分が振られるとは思わなかった」

Karen

人の名前ですが、2020年にネットを賑わせた人気の英語スラング表現となっています。

「自己中心的で特権意識を持つ人に対する軽蔑的な呼称」で、注意したいのはそのような人の名前が本当に Karen であるわけではないということです。

また主に白人の中年女性に対して使われますが、そうでない場合にも使うことができます。

マスク着用が義務化されている場面で「私はマスクをしない権利がある」と逆ギレする Karen や、差別的な発言や行動をする Karen の動画がネットで拡散され話題になりました。

I saw a video about another Karen online today.

「今日もネットで新しいカレンの動画を見たよ」

英語の新語・流行語で2020年を振り返る

2020年を象徴する英語の新語・流行語・最新スラングを紹介しました。

言葉はその時代を表し、日々刻々と変わっていきます。

2021年はどのような言葉が流行するのでしょうか。ハッピーな言葉がランクインすることを願います。